日時:2019322金)18:30

場所:東京国際フォーラム・東天紅

嘉本さん

21木)が祝日だったので22金)に開催でした。

嘉本さん:法学部が都心回帰で2023年に茗荷谷に移転、東京マラソンで堀尾君が日本人1位、良かったです。え~そして、木曜会一泊旅行はわがままをきいて貰って“出雲”に決まりました。会長も最後でして、その最後に私の故郷を案内できます。―またまたぁ最後なんて、まだまだ! ―さて、今日の講師は櫻井さんです。4月1日施行の改正出入国管理法のお話をしてくださいます。天安門事件のあった年、僕は在留資格の件で大変苦労したので、今日はじっくり聴いて勉強したいです。宜しくお願いします。

櫻井さん(PAL総合行政書士法人代表・櫻井 泰紀さん)、酒井総長卓話の次に私を選んで頂いて、福田さん、恨みますと挨拶。笑)「新入管法で外国人労働者が大量に入ってきて人手不足解消みたいなことを政府は言ってますが、どうもそのようにはならないようです」と卓話を始められました。レジュメ3種類を用意され、持参した法務省から出された資料、その厚さ10!を示して「これがもう一冊出ます。これ、読まないといけません。

と苦笑いまじりに。

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□ 長年入管業務を行ってきて在留不可事案は2件のみ(ちょっと自慢ですと)。それは可・不可の判断について研究分析した結果。その骨子がプリントの『在留を許可されるための判断の流れ』で①在留資格該当性②基準適合性③相当性に分けられる。この判断基準が異常に細分化され、同種の業務内容だとしても個別に雇用形態や雇用主が変われば新たに在留資格取得の申請をしなければならなくなっている事実を2種類のレジュメを使いながら解説。

□ 旧入管法での在留資格の区分は具体的な活動業務・研究・職業訓練など内容によって分けられていた、それが、新入管法では分野は14分野だがその上に就業する産業での区分が加わっている。

溶接とうい業務は産業機械製造業と造船・舶用工業の両方にあるが監督省庁も違い、異なる資格と見なされる。その為、転職・転属が容易にはできない。転属・転職する場合新たに在留資格取得の申請をしなければならない可能性が大きい。所管する省も経産省と国交省に分かれているので手続きが煩雑になることが予想される。

この法律が実際に施行された後はたして円滑な運用がなされるか大いに疑問。在留資格の内容を細かく規定してしまうと、変化、進歩していく産業に適応できないのではないか。例えば、一時期IT産業界で外国人労働者が急増したことがあるが、新入管法ではこのような変化に対応できない。

□ 現在、技能実習生という労働力が入ってきているが、厳格に新入管法を適用するとこの制度は維持できない。技能実習生に雇用者は住居・食事・通信機器などを提供しており、協同組合が実費を取ってこれを行っている。実費は月30,000円程度。実習生300人規模の会社ならそれだけで年間1億円の収入になる。これが無くなるのは協同組合にとって存続の危機。新入管法では特定技能資格者(新入管法での呼称)に対し法務省は届出た支援機関がこの業務を行うことになっているが、協同組合がそのままスライドする見込み。―政府の要人が「協同組合が存続不可能になるようなことにはしません。」と明言したそうです。協同組合は議員さんにとってはけっこうな“圧力団体”です。しかも新入管法では支援するに当たって利潤を追求して良いことになっている。登録支援機関を儲けさせるのかと疑いたくなる…もう一つ儲かるところは…我々、行政書士です。笑)

□ 日本に働きにきている外国人は本国で100万円くらい払って日本語や日本の習慣を学んで来ている。その100万は借金。なので、給料から借金を返済し、家族に仕送りし、その上支援機関に実費を払っていたら手元に殆ど残らない。雇用側が薄給でこき使っているわけでなくても厳しい状況。逃げ出す人も多い。新入管法で支援機関が利潤を追求して良いとなったら、この状態に拍車が掛かるのではと懸念される。

以上のような新入管法の特徴、問題点を実例を挙げながら解説してくださいました。

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卓話中の櫻井さん

◇◇◇◇行政書士こぼれ話

1)入管事務所に行った時、職員がいつになく親切に部屋に通してくれ、椅子まで引いてくれた。??と思っていると「先生ご存じないでしょう。」と担当する外国人の通のパスポートを見せてくれた。顔写真は確かに2通ともその人のものだけど…名前が違ってる。通を示して「こっちは名古屋税関に出した物です。偽造パスポートですよ。」と言われてビックリ! 全く見分けがつかなかった。

2)300人の外国人労働者=留学生を雇っている会社に突然、組織犯罪対策課の査察が入った。300人のパスポートを押収、300人を連行していった。留学生資格で在留しているのにその範囲28時間迄)を大幅に超えて働いていた。150~60万円の収入があってロレックスをしている人も! 社長も逮捕され“不法就労助長罪”に問われた。この罪は故意でなくても成立します。

3)長野県のかなり有名な老舗の旅館。この旅館はベトナム人の女の子をけっこう雇っていた。その中の人が逃げ出して、暫くしたら入管が「○○と言う人の給与台帳を見せてください。」って来た。慌てて連絡が来て「これ、強制力あるんですか?」って訊かれて「ないですけど、協力しといた方がいいですよ。」と。それで協力したから入管の職員も色々教えてくれたけど、不法就労で風俗店で働いていた。本国で借金して来てるから高給払ってくれる所ならいかがわしい店でも行っちゃうんですネ、と。

行政書士あるある() ◇◇◇◇

卓話の後は懇親会。

乾杯の挨拶は納富先輩。「木曜会の一層の発展と皆様のご活躍を祈念して、ご唱和ください。」一同声を揃えて「カンパーイ!」

「櫻井さん、事務所は何人?」「人です。」「人でやれるの!?」「事務手続き自体はやらないんです。マニュアルを作ってそれを提供する。依頼してきた会社が事務手続きできるようにアドバイスするんです。」「そうじゃなきゃ2人では無理だよね。」「年くらい前は10人くらいいたんですけど、給料も上げていかなきゃなんないし、このままじゃ危ないと思って独立できる人には独立してもらいました。」

「河野さんは飲みますよ!」「私の頭の中はゴルフとお酒!」笑)

新入会の東谷さん (1)

舛森さんの持っていたハズキルーペでキャッキャッキャッとひと盛り上がりしていたところ、福田さん「入会審査が厳しいことで有名な笑)木曜会ですが、申込書も出してもらってますので、事後承諾ということで、新入会員の東谷さんです。」

東谷さん:木曜会のことはとっくに知っていたんですが、福ちゃんが中々誘ってくれなくて…。やっと誘って頂いて。これからよろしくお願いします。―拍手―

「入管と言えば、僕、弁護士年目で天安門事件があって民主活動してるから帰ったら捕まる、何とかしてくださいって中国人留学生に頼まれて、凄い苦労して在留延長認めてもらったの。そしたらそれを知った全国のそういう留学生から電話がかかってきてもう大変だった。裁判の仕事もあったし。」と嘉本さん。

「新入管法、政府の方も手探りのところがあって多分、実際に運用が始まったらかなり変更があるんじゃないですかね。説明会でも質問に対して、ガイドラインでお答えしますの連発だから。」と櫻井さん。

嘉本さん:久し振りに参加の田口先輩どうぞ。

田口さん:こんにちはじゃない、こんばんは、田口です。僕、今、一人住まいのお年寄りの見守りボランティアやってます。―女性専門でしょ。笑)残念ながらおばあちゃんばかりで。―自分もおじいちゃんだって忘れてますよぉ。―電球取り替えられない、水道壊れて水出っ放し、こんな人ばっかりです。明日は我が身で、今から、経済的、精神的準備をしてます。

長井さん

嘉本さん:長井さんどうぞ。

長井さん:ヶ月に1回くらい石村と小峰の所に行ってます。この前行ったら随分元気になってて。一つビックリしたのが髪がふっさふさなの。薬の影響らしいんだけど、ちょっと俺にも分けてくれよって!笑)歩くのは無理だけど、食事は普通にできるから機会があったら皆さんも訪ねてやってください。

スマホで撮った小峰さんと奥様の写真を見せてくださりながら話されました。

「高知変な杯あるよね。置けないやつ。」「はいはい。底が三角だったり、天狗の鼻だったり、穴あいてたり、ベく杯っていうんですよ。飲み干さないと置けない。」「どうしても酒を飲ませようっていう文化!」「私河野さん)、定結の浜行きましたよ。一生酒呑む祭り!」

「どろめ祭り。生のちりめんじゃこ、どろめって言うんですけど、大杯に一升酒入れて飲むんですよ。」「四国は全部酒飲み文化?」「四国山地で分断されてるから、高知は他の三県とちょっと違ってます。」等々、高知話で盛り上がってましたが、福田さんのお開きの声。

福田さん:〆の挨拶は勝田先輩お願いします。

勝田さん:木曜会、大好きなんですけど、中々来られなくて。今日は櫻井さん入管の解説、本音も交えて良かったです。会員卓話、いいですね。井原さんのブランディングのも良かったし。是非、会員卓話、もっとお願いします。今日はありがとうございました。

この後、納富先輩のエールで“フレーフレー木曜会”皆で三唱して、散会となりました。

今回、私・柳は財布を忘れて参加。(汗)

5月の例会でまとめてお払いします。m(._.)m

幹事の皆様、ご迷惑おかけしました&お世話になりました。

                                             木曜会・柳)