場所:東京国際フォーラム東天紅
卓話講師:浦和 愛子さん(長井健司さんのご紹介)日本旅行のグループ会社『ジャッツ』勤務
まず、嘉本会長の新年の挨拶。第一声は“お忙しいところ、また、お寒いところお集まり頂きありがとうございます”の謝辞でしたが、次に“新年早々、箱根駅伝はまあ、ああいうことになってしまいまして、また円高ドル安で随分お悲しみの方もいらっしゃるかと…”と続き、皆さん苦笑。会長も苦笑、となりました。が、“木曜会は将来に希望を持ってやっていきたいと思います。皆さんよろしくお願いします。”とむすばれました。
今回の講師は、浦和 愛子さん昨年最年少で『観光関係功労者 国土交通大臣表彰』を受けられた“カリスマ”添乗員さんです。会員の長井健司さんが日本旅行時代の上司ということでご紹介頂きました。
浦和さんは学校を卒業後日本旅行に就職し5年勤めた後、JALパックの添乗員の研修がすばらしいと聞いて入社、その後また日本旅行に“出戻って”きたそうです。
旅行の添乗員の仕事をやりたいと会社に希望を出すも3回断られ、それでもやりたいと粘り強く挑戦、念願かなって添乗員に。希望してなった添乗員であっても、全てのツアー参加者が満足するというわけにはいかず「あの添乗員はなんだ!」と社長室にツアー参加者が怒鳴りこんできたこともあったそうです。その時、法律はサービスを提供する側も守ってくれるものなのだと知り、法律の勉強もされたとのことです。
40分という時間の中では語り尽くせない数々の添乗経験譚の中から、いくつかのエピソードをお話しくださいました。911・テロ事件発生時カナダでのツアーに添乗していた話、五大陸世界一周32日間ツアーに2回添乗した話、土下座した話、などなど興味深い話ばかりでした。
私は特に911・テロ事件の時の話を、北米大陸の殆どの空港が閉鎖された中で「一体どうやってお客さんたちを帰したんだろう?」と少しドキドキしながら聴いていました。当然マニュアルも何もない事態に浦和さんは、独自に考え「帰国できる便はそうそう簡単には取れないだろう。」と判断し自分は帰国せず、カナダの自然を体験するツアーだったので観光バスを手配し参加者を送迎、カナダの雄大な自然の観光も行いつつ、帰国できる航空便を手配して参加者を帰国させたそうです。一度に全員帰国、直行便は無理で、何人かづつ経由地も数通り、何日かに分かれての帰国となったそうですが、ツアーをやりとげ無事に全員帰国できたと。その判断力と行動力に“脱帽”でした!
レジュメに書かれていた“シドニー空港花嫁失踪事件”は、すご~く興味が涌きましたが時間が足りず聴けなかったのが、心残りです。
お話の最後に『ハチドリのひとしずく』という絵本の中の“私は、私にできることをしているだけ”という言葉を座右の銘として挙げられていました。浦和さんの人柄を窺わせる言葉だと感じました。
様々な経験を積み、今はツアー添乗の仕事の外に添乗員教育や、講演などもされている浦和さん、探究心と好奇心、そしてバイタリティーが周りに伝わる方でした。
例会会場の椅子の上に、数種類のお菓子をスヌーピーのイラスト付きのジプロックに入れた物がレジュメと一緒に置かれていました。浦和さんからのお土産でした。高価な物ではないけれど海外からの観光客の方々に人気のお菓子だとのこと。日本製のコットンや百均の小物もお土産としてGoodで、ジプロックは何枚か旅行に持っていくと重宝するそうです。写真、掲載しておきますのでご覧ください。
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【木曜会・柳】