日時:2025年1月16日(木)18:30~
場所:東京国際フォーラム東天紅
開催時間になり福田幹事長、登壇。

河野会長挨拶
河野会長:こんばんは。駅伝新年会に参加されていない方もおいでなので、改めて明けましておめでとうございます。箱根、5位。OBとしてはもっと上位をと思う気持ちは分かりますが、少し遠回りした方がいいんですよ。遠回りを失敗と捉えない。転んだり遠回りしたりが糧になる、力がつく、そして黄金期を築く。―河野さん、いい事言うなぁ―本日講師の法科大学院佐藤信行教授、応援団の部長でもあります。応援団のイベント“朱援祭”のチラシを頂きましたのでお手元にお配りします。佐藤先生、お忙しい中お時間を作ってくださり為になるお話を聴かせてくださいます。皆さん、今年も楽しい木曜会にしましょう!―拍手―

司会の福田さんと講師の佐藤教授
佐藤さん:佐藤です。今日は『AIは法システムの破壊者か』をテーマにお話します。1時間、とばしながらお話しますので後で資料読んでください。
ご挨拶の後、パワーポイントも使いながら話を始められました。
◇◇◇◇佐藤先生講義◇◇◇◇
1.はじめに
・現在の法システムの基本は17~19世紀のヨーロッパの法、コンピュータの無かった時代の法体系で生成AIまで登場した現代の問題に対処できるか?
佐藤先生:AI(人工知能)/ICT(情報通信技術)が法に与えるインパクトについて考えてみましょう。
2.近代法システムの形成と特徴
▪封建法から近代法へ→支配階級が定めた法から平等な法へ
▪近代法は有体物が対象、情報窃盗等は処罰対象外
佐藤先生:僕が野村修也(笑)の研究室に忍び込んで、資料を盗み出しても“情報”を盗んだ罪には問われません。問われるのは不法侵入と紙を盗んだ窃盗罪のみです。あ、野村修也とは同期です!―笑―
▪近代法は役に立たないか?現代でも“モデル”として有効だが限界がある
3.法の現代化
▪近代法は“情報”に対する保護が弱いと同時に、処罰対象が“人”である為AIがもたらした被害について責任を問う事ができない
▪既存の法律で対処できないAI/ICTに関係する事件が起きている→法システムの改善が必要

佐藤先生講話中
▪従来の蓄積されたデータの中から条件に合うものを見つけて提示するものから、学習して文章・画像・音声を作成する機能を持つものとなった→生成AI
佐藤先生:生成AI、1万回に1回くらい間違ったの引っ張ってきちゃう。ハルシネーションて言うんですけど、これ覚えて、どこかで使ってください(笑)。
▪LLM(大規模言語モデル)の開発により2022年生成AIがネット上で広く利用できるようになった→ChatGPT等
佐藤先生:今のところ、AIは膨大なデータの中から幾つかの要素を取り出して新たなものを作り出しているだけなのでこれは弱いAI。強いAI、意思を持って思考するAI、例えば鉄腕アトムのような、は登場してません。只、学習し条件に合うものを作り出す、これは人間のする事と同じではないか?と言う人もいます。
▪人間か否かを判断する場合に“意思を持ち思考しているか”ではなく“意思を持ち思考する人間と同じ行動ができる”かを基準とするという方法が考案された→チューリングテスト(イギリスの数学者・暗号研究者アラン・チューリング考案)
佐藤先生:チューリングテスト、有効のようですが、人の脳ってまだ充分に解明できてないんです。人の脳とAIとを識別すると言っても、脳の解明が進んでなければ難しいかも…。
5.生成AIは法システムの破壊者か?
▪現行法は“意思の力を有するのは人だけである”という前提で人のみを法的主体としている→人が行動しているように見えるAIの動きを法的にどう扱うか
▪著作物が酷似していた場合→人がやれば著作権侵害、AIの場合は?
佐藤先生:生成AIに自分の作品を使われた場合、罰する事ができない。上手にパクリました(笑)で終わっちゃう。現行法、人が苦労してパクるを対象にしてる。でも、生成AI、これを短時間に大量に出せるんですよ。
▪2022年道路交通法の改正により自動運転車が公道を走行できるようになった→事故を起こした場合処罰対象はどこに?
佐藤先生:損害賠償の問題もありますが、刑事罰を科す事で処罰感情がある程度満たされますよね。でもAIは人ではないので現行法では罰する事ができません。怒りの持っていき場がない。
▪現行法で対処できない事態が起こり得る可能性がある現状をどう解決するのか?
佐藤先生、時々冗談も挟みながら話され「現時点ではまだ“法システムを破壊している”とは言えませんが、従来の科学技術とは次元の違う技術が世に出たのでこれが劇薬となって将来、法システムを破壊するかもしれません。」と結ばれました。序に「激変するかもしれない法システム、今後の法システムに対処あるいはそれを考案するかもしれない母校の後輩達に是非、ご支援をお願いします。早い話がお金頂戴!ってことで!」と。皆さん、大笑いでした。
◇◇◇◇乾杯◇◇◇◇
福田さん:佐藤先生、ありがとうございました。LLMとハルシネーション、覚えました(笑)。佐藤先生に拍手を。―皆さん、拍手―乾杯の挨拶、嘉本先輩に。
嘉本さん:佐藤先生ありがとうございました。私、弁護士なんで法律の話だから質問きたらどうしようってヒヤヒヤでした!―笑―では、新年最初の例会、皆様の健康を願って乾杯!
乾杯、今年も宜しくの声があちこちで。
◇◇◇◇歓談◇◇◇◇
◇箱根駅伝の話
「今年は2日のテレビ、楽しかった!ずっとCマークしか映ってない!」「そうそう往路はずっと中大トップで!」「私、何処かでばてるんじゃないかとヒヤヒヤしました。山登りになって失速しちゃって、ああこのままズルズルと後退かって…。」「でも何とか持ち直したね。」「2位で良かった。」「復路、僕、途中で見るのやめちゃった。」「でも、5位でホッとした。復路、ダメかと思った。よくもり返したよね。やっぱり6位よりも5位だよね。」

歓談中
◇山登りの話
「山登り、楽しいよ。」「凄い急な山でなければ。」「山登りたって所詮1000メートルない山だし。」「1000メートルあったら絶対無理!」

講師の佐藤さんと安藤さん

境(修)さんと河野さん
◇若い頃
「若い頃は酒飲むのが仕事みたいだった。」「そう毎日、飲んでた!」「60過ぎたらパタッとダメになっちゃて。」

勝田さん新人さんを紹介中
◇◇◇◇新入会員さん◇◇◇◇
福田さん:これ以上お酒が入っちゃうと皆さん、話聞かなくなっちゃうんで、ゲストのお二人に自己紹介を。勝田先輩のご紹介なので、まず勝田先輩から。
勝田さん:私、調停委員を、弁護士さん、司法書士さん、行政書士さん達と協力しながら17年やりまして、このお二人にも助けて頂きました。最近、出席が減って木曜会に貢献できないんでお二人を引っ張ってきました(笑)。佐藤正明さんと落合永嗣さんです。ではお願いします。あ、佐藤先生、今日は為になるお話ありがとうございました。いい冥途の土産になりました。―まだ早いよ!―

お話傾聴中

佐藤さん一言

落合さん
福田さん:中大の同窓会の中でも特に入会が難しいと言われる木曜会。―笑―自己紹介してもらえば入会できるんですけど(笑)。お二方これから宜しくお願いします。

佐藤さんと落合さん

嘉本さんと関口さん
◇◇◇◇歓談◇◇◇◇
◇ゴルフの話
「うちの親父がゴルフ場の造成やってたから、若い時はゴルフよくやった。もう20年くらいクラブ握ってない。」「えっ家はゴルフ場造ってたのに(笑)。」「いい時はハンデ5だった。20年前、山口百恵ちゃんがマイクを置いて引退したように、僕もクラブを置いた。」―笑―「ハンデ5か僕は8か9くらいまで。」「シングルじゃない。毎日ゴルフやってたでしょ(笑)。」「そんなことはないよ。」

相馬さんと竹村さん

福田さん 櫻井さん 茂岡さん
◇竹村さん回ってらっしゃって
「あら、お酒すすんでないじゃない。」「いやいや飲んでますって。」「私の酒が飲めないのって!」「ああ、これは空けなきゃダメってことで。」「まいったなア(笑)。」

勝田さん 長井さん 境(捷)さん

川野さん 吉尾さん 後藤さん
◇趣味の話
「僕はスキー、ゴルフは上手くない。山登りは命に係わるからやらない。」「痩せてるから遭難したら真っ先にお陀仏で食べられる?」「肉がないから食べられない。あ、お酒はかなり入ってるから、出汁は出るかも(笑)。」
◇◇◇◇AIに質問コーナー◇◇◇◇
佐藤先生:ネットが繋がってChatGDPが使えるので質問のある方どうぞ。

佐藤先生質問受付中
AI:お酒を飲むことも異業種交流の1つの方法。酒席も情報交換の場として有効。飲み方にもよるが。
皆さん、笑いながら「答えがしっかりしてる。」と。
質問2.AIはリーダーになれますか?
「それ、AIに聞きますか?」「何と答えるかちょっと怖いね」の声。
AI:現時点では難しい。リーダーシップを求められる存在にはまだ至ってない。リーダーとなるには人間的要素が要る。但しリーダーシップを支援するツールとしては有効。
「トランプ大統領のバックにいるかも?」「いるかも。」
質問3.恋愛はできますか?
AI:感情を持たないので、現時点では無理です。共感力が必要。
「有料で恋人の役を演じてくれるとかありかも。」
少しの間AIとお話しできました。こっちの心を読まれているような気もしました(汗)。
◇◇◇◇お開き◇◇◇◇

境(捷)さん〆の挨拶
境さん:去年の企画、熱海も七福神巡りも楽しかった!今年も宜しく。では、皆様の益々の発展ご健勝を願いまして三本締めで。
皆さんで、よ~、シャシャシャンシャシャシャンシャシャシャンシャン×3で、お開きとなりました。
幹事の皆様、今年もお世話になります。宜しくお願いします。
※皆様、佐藤先生のレジュメ、是非読んでください。勉強になりました。

東京駅丸の内口夕景
(木曜会・柳)