日時:2018年9月20日(木)18:30~
場所:東京国際フォーラム・東天紅

講師の竹村さん

172回例会は副会長(次期会長?)河野さんの開会の挨拶で始まり!
河野さん、前回7月の総会から二ヶ月の間に豪雨・地震・台風と災害が立て続けに起きたことを取り上げ、為政者の質が落ちると天災が起きるという漢時代の儒学者・董仲舒の‟災異説”を引き、政府が復興よりもオリンピック、防災よりも軍備に移行しつつあることを危惧していると話し「まさに今日総裁選行われていますが、災いも総裁選もさておき10月7日はホームカミングデー、13日は箱根予選会…」と秋の行事への参加を呼びかけた後、講師の竹村さんにバトンタッチ。
今回の講師はいつも例会・忘年会等でお世話になっている副会長の竹村悦子さん。「役員会で9月の例会、認知症の話でもしようかと、言ってしまった私がバカでした。」と、卓話を始められました。
現在軽度の認知症の方の高齢者施設にお勤めの竹村さん、レジュメを用意し、ご自身の体験なども例に挙げながら分かり易く認知症について話してくださいました。

―認知症は‟高次脳機能障害“行為と精神に異常をきたすこと―

1認知症と物忘れの違い
物忘れは老化現象の一つ→眼鏡の置き忘れ  認知症→眼鏡を置き忘れたことを忘れる
竹村さん:「置忘れは我々の年齢になれば誰でもよくあることです。認知症では、置き忘れたこと自体を忘れるんです。」

2認知症には4種類ある
1)アルツハイマー型 2)脳血管障害型 3)レビー小体型 4)前頭側頭型
竹村さん:アルツハイマー型は治療薬ができている、アリセプト等。脳血管障害型は原因の1位だったが生活習慣病の周知などにより減少傾向。レビー小体型は1995年に命名され、初期症状に幻視が起きるのが特徴。「幻視は夜起こることが多いです。有り得ない物が見えたと言われてもそれを否定してはダメです。」前頭側頭型は事故などで脳に損傷を受けたことで発症し、感情や行動のコントロールが効かなくなる。暴力的になることもある。何れの場合も相手の言動を否定してはいけない。「そうなの?」と同調し、話を聞くことが大事。そうするとことで相手も落ち着いてくる。

3認知症の症状
1)中核症状 2)行動・心理症状
竹村さん:中核症状は認知症の本質的な症状を指し、記憶・見当識障害、失語・失行・失認、実行機能障害等がある。記憶障害は最近のことから忘れていく。見当識障害は日時や自分のいる場所が分からなくなる。失語は言葉が出てこなくなること。失行・失認は失認から失行→目指す行動がとれないに至る。実行機能障害は、日常の行為、料理をするとかトイレに行く等の行為ができなくなること。行動・心理症状は中核症状に伴い二次的に生じる症状。妄想・幻覚・徘徊・暴力等。「代表的なのが‟お嫁さんに財布を取られた”あれです。でも、じゃあ警察に連絡しなきゃと言うと‟う~ん”ってウヤムヤになっちゃう。徘徊が始まると家族は大変ですよね。でも、30分くらい付き合って家の周りを一緒に歩いてあげたりすると、落ち着いて寝てくれたりするんですよ。

4予防について
1)食事 2)知的(脳) 3)運動 4)人付き合い
竹村さん:海藻類が良い。地中海料理、中でもオリーブオイルを使った料理が注目されている。「私、納豆にオリーブオイル垂らしたり、冷奴に薬味と一緒にオリーブオイルかけて食べたりしてます。アボカドもいいそうですよ。
知的面には、パズル・クイズ、音読・書き写しトレーニング等がある。「音読、いつも本読む時って黙読ですよね。あれ、声に出して読むのいいんだそうです。」。書き写しトレーニングとしては新聞のコラム等を書き写すという方法がある。その際、音読しながら書き写すとより効果的。運動は有酸素運動、ウォーキング等。「エア縄跳びってのがあるんです。ホントに飛ぶんじゃなくって、タオルなんかを回しながらそれに合わせて踵を上げ下げするだけでも効果があるようです。
と。積極的な人付き合いも重要。面倒がらずに地域のイベントなんかに参加してみる、外に出て仲間を作るのも大事。「エピソード記憶、体験したことを思い出して日記をつけるんです。簡単にできるのは“食事日記”。食べた物を思い出して記録するっていうやり方です。
注意分割機能の低下には2つ以上のことを同時に行う等のトレーニング方法がある。「料理をするなんていうのは、凄く効果的です。」

5認知症への対応
1)介護 2)コミュニケーション
竹村さん:介助と介護は違う。介助は手助け、見守り。介護は日常の動作ができなくなった人に代わってそれを行うこと。介護に当たっては相手の尊厳を大切にし相手に寄り添う気持ちが必須。コミュニケーションでは相手と向き合って表情を見ながら話し、これ、あれ等の曖昧な言葉は避け具体的に表現する。相手の現状を受け入れ、根気よく聞き、話すことが肝要。「認知症の人はホントに同じことを何度も何度も繰り返します。私の勤める施設でもデイサービスの準備をして送迎車を待ってるので“今日はデイサービス無い日ですよ”と言うと、一旦は納得して自室に戻るけど暫くするとまた同じように送迎車を待っている、これを1日中繰り返す人がいます。仕事ですからあ~あと思っても冷静に何度でも“無い日ですよ”を繰り返すことができるんですけど、これが家族となると難しくなるんですよね。病気なんだから仕方のないと分かっていてもついつい怒ってしまったりするんですよね…。でも、こっちが落ち着いて対応していると向こうの心も静まるんです。繰り返しに付き合ってあげるのも大切です。

介護施設についてもプリントを用意して①公共型と②民間型があり、要介護度に応じて①は老人ホーム・ケアハウス、特養老人ホーム、②はサービス付き高齢者住宅・シニア向けマンション、介護付き有料老人ホーム「高い、です!」等があることを説明してくださいました。「アドバイスとしては必ず見学すること。体験入所ができる施設もあるのでそういうシステムは是非利用してください。」と。
卓話中一貫して、認知症の人に対し“人としての尊厳”を忘れてはいけない、無視したり嘲笑したりせず相手にきちんと向き合うことが大切だと話されていました。同じことを何度も繰り返すけれどもこちらが冷静に対応すれば、相手も落ち着いてくることを教えてくださいました。ありがとうございました。
☆認知症判定シートもプリントしてくださっています。→こちらにアップしております。

嘉本会長の「有益なお話ありがとうございました。年老いた両親がいるのでこれからは接し方に気をつけます。この後、こういった話題で話が弾むと思いますが、皆様の健康と認知症にならないことを願って、カンパ~イ!」で、懇親会へ。
会長の言ったとおり、認知症の話題がそこここで。
「身につまされるよ。今、昨日のこと日記に書けって言われたら書けないよ。」「僕なんか飲んだこと忘れちゃう。まだ飲んでないよ~、なんて!」(笑) 「施設に入っても、世話してもらっちゃダメですよ。できることは自分でやらないと早死しますよ。
「毎朝、太極拳やってる。同じ時間に顔あわせる人が何人かいて、話するようになったから、楽しいよ。」紹興酒を指さして「これプリフェノールたっぷりの赤ワイン。」「ポリフェノール入ってそ~。」入ってないです!「アッ子ちゃん(魚本さんのこと)今日、飲めないの?」「飲みたい気持ちはモリモリなんですけど、車なんです。」「あら~、車あ~。」竹村さんに「お疲れさまでした。」紹興酒を「これ赤ワイン!」「じゃあ赤ワインだと思って飲んで!」で、乾杯。「92歳の叔父がいて施設に入ってんだけど、しっかりしてはいるんだけどちょっとぼけ始めてて、叔母は死んじゃってるんだけど、生きてるつもりで話すんですよ。この前弟夫婦と面会に行ったら“今度集まる時は俺の葬式だな”なんて言うんです。こういうとこはまだしっかりしてる。」「私なんか酔ってることを忘れちゃう!」(笑)

嘉本会長:幹事長からこれからの予定を。

福田さん

福田さん:10月7日はホームカミングデー、13日は箱根駅伝予選会、おって案内状出しますので参加お願いします。11月7日は白門ゴルフ大会。―魚本さんから「連覇、連覇!」そう言えば昨年、優勝!― 木曜会から3組出る予定にしてます。―「あ、魚本さんがホールインワンしたヤツ!」「そう、その大会。」― 10日は日帰り旅行です。去年、房総に行って―「房総は一昨年、去年は箱根。認知症か?」「物忘れ、物忘れ。」(笑)―佐藤会計が練りに練った企画です。12月7日は忘年会。竹村さんの尽力で今年も神楽坂の… ―「志満金!福田君、大丈夫ぅ?」(笑)― 1月3日は箱根駅伝本戦を応援後、新年会です。是非とも予選会通ってもらわないと、ですが、それについては百発百中の片山先輩から予想の発表があります。その前に佐藤さんから日帰り旅行の説明を。

日帰り旅行説明中の佐藤さん

佐藤さん:行先は秩父です。関東近辺で探していたら金運アップと開運のパワースポットってワードが出てたんで、西武鉄道で秩父に行きます。これから年末にかけて物入りになるので、皆さん、ドシドシご参加ください。日帰り温泉にも寄りますよ~。

福田さん:では、片山先輩の箱根駅伝予想を。

箱根予選会予想中の片山さん

片山さん:予想士(シ)の片山です。今回当たったら予想家(カ)に昇格、外れたら除籍。もう予想は一切辞めます!―「え~辞めるの~。」―
片山さん、レジュメを作成。予選会通過確率を95%と予想。今年は95回記念大会なので予選通過校が12校。日大がインカレ成績上位枠で、本戦出場を決めていますので実質11校の出場枠を争います。予選通過確率を各選手の5000メートル・10000メートル・ハーフマラソンのタイムを参考に、1位~5位→18%、6位~8位→45%、9位~11位→32%、計95%で予選通過とし、敗退確率を5%と判断。―「敗退の5%はどうしてですか?」「100%通過で良かったんですけど、世に100%はないので、万一を考えて、です。」「今年の本戦15位はアクシデント、気象条件の急変と往路に実力のある選手を集めすぎたという作戦ミスです。来年はもっといい順位だと思いますが、その予想はまた後日、です。」―

福田さん:片山先輩の予想はずっと当たってるので来年1月3日は、箱根駅伝本戦応援と新年会ができる筈です。予選会から応援しましょう!
―〆の挨拶は小松帯刀の末裔と言われている、小松さん、と嘉本さん(笑)―

小松さん

小松さん:本物ですよ~。小松帯刀の末裔!鹿児島男ですが気が弱くて…。突然のご指名でドキドキしてます。なにを喋っていいやら。(ここら辺りからイントネーションが鹿児島弁になり…)今年は明治維新150年、この話なら朝まで喋れますが。長くなりますよ~。(笑)セゴドン、皆さん観てますか?視聴率が低くて…、面白いんですよ、是非、見てください。…〆の挨拶じゃなくなってますね。―「鹿児島弁になってるよ~」― 薩摩男なんで一度鹿児島弁になると戻せないんです。木曜会は素晴らしい。毎回参加するのが楽しみです。いろんな大学関連の会に出ますが、木曜会は素晴らしい先輩方がいて面白い。これからは佐藤会計さん筆頭に若い人も沢山入ってもらって、益々の発展を願って〆挨拶としたいと思います。ありがとうございました。

福田さん

福田さん:小松先輩の言うように、沢山の先輩方にこれからもドンドン参加して頂いて、認知症予防にも役立ててもらいましょう!

“まだ飲み足りない”の声もありましたが、嘉本会長の「これでお開き!」の言葉で閉会。福田さんの「お疲れ様でした。」に送られて散会に。

いつもながら役員の皆様、お世話になりました。駅伝予選会、日帰り旅行、奮ってご参加ください。講師の竹村さん、お疲れ様でした。

【木曜会・柳】